国税局査察部【マルサ】が来る基準とは 来たらどうなる?

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確定申告の時期になると気になってくるのが税務調査です。

税務申告した時には何も言われないですが、その申告書類を税務署や国税局が見て気になった企業などがあると徹底的に調査してきます。

ちなみに平成30年度の全国の国税局が強制調査で摘発した脱税件数は166件で、脱税の総額は140億円になります。

下の記事でまとめていますが、税務署員はこの脱税額を摘発した金額で評価されます。

サラリーマンの営業職に非常に近い感じです。

職員も自分たちの評価が掛かっているので徹底的に調べてきます。

まずは税務調査と査察調査の違いから説明していきます。

国税局査察部【マルサ】が来る基準とは 来たらどうなる?税務調査と査察調査【マルサ】の違い

良く耳にするけど一緒にしてしまっていたりする人が居ますが、この二つは全くの別物になります。

それぞれ説明していきます。

税務調査

まずは税務調査ですがこれは、通称マルサのイメージとは違い税務署から申告書類の内容について事前に連絡があり、話し合いになります。

前年度の売上から大きく増減していたり、経費が大きく増減していたりした場合に説明を求められるケースです。

なのでいきなり逮捕、裁判!

とかにはなりません。

経費で落ちると思って計上していたが、税務署の見解ではこれは経費に認められないですよ。

この分は課税対象になりますので、その分納税してください。

といった感じです。

法人の場合は4~5年に1回程、税務調査が入ります。

個人事業の場合は全体の1%ほどが対象になります。

これは任意で行われますが、拒否するともちろん疑われますのでお互い都合のいい日時を決めてこちらの言い分もしっかり説明しましょう。

査察調査【マルサ】

これはよくドラマとかで見たり、脱税事件でニュースになったときとかにも良く耳にする通称【マルサ】というものになります。

この国税局査察調査【マルサ】の場合は穏やかな話し合いというわけにはいきません。

まず【マルサ】が対象にする案件は、脱税額が約1億円以上の金額の大きく悪質性が高い案件になります。

こちらは裁判所の令状をもって強制的に事前予告なしで行います。

裁判所からの令状があるので、対象者は一切の拒否が出来ません。

強制調査に来る捜査部隊も100人超で、会社・自宅・取引先などお金の流れに関係するところを一斉に調査します。

同時にすることで誤魔化せないように徹底的に調査します。

よく自宅や会社、愛人のどこかに現金を隠しています。

庭に埋めてあったとか、エレベーターの裏側の機械部分に隠してあったりとか、本当にいろいろなところに隠しているようです。

査察案件と任意調査の違い

所得隠しをすると現金を現物でどこかに隠すことになります。

その隠した金額に掛かってくる税金分が浮き、その金額で車を買ったり家を買ったり、有価証券になったりで何か物として残っていると、査察案件になります。

この査察案件になると国税局は、該当企業と代表取締役を法人税法違反で逮捕し地検に告発します。

その後は裁判になって90%以上で有罪になります。

それとは違って、隠していたはずの現金を飲食費や遊興費等に使ってしまっていて、現金が見つからない。

何か物を買ったりして、関連するものが残っていないと任意調査として指摘という形になります。

どちらが優しいとかではなく、どちらも見つかった時には本税の他に追徴課税や延滞税を支払います。

追徴課税とは

追徴課税には

1.過少申告加算税
2.無申告加算税
3.不納付加算税
4.重加算税

の4種類があります。

過少申告加算税とは

過少申告加算税とは、期限内に提出した申告書について税務署からの指導などにより修正申告を行ったりした場合に課せられます。

過少申告加算税は修正する事となった税金の10%相当額になります。

ただし、修正後の納付金額が50万円以上になった場合はその50万円以上の部分については15%相当額になります。

こちらは、税務調査の通知前に自主的に間違いに気づいたり、修正申告を事前に行った場合には過少申告加算税は課されません。

無申告加算税とは

無申告加算税とは、決められた期限を過ぎてから提出したり税務署から税額の決定を受けた場合に課せられます。

こちらは税額の15%相当額になり、納付金額が50万円以上の部分については20%相当額となります。

ただし、税務調査の通知前に自主的に期限後申告を行った場合には、5%相当額になります。

なお一定の要件を満たす場合には無申告加算税は課されません。

不納付加算税とは

事業者は従業員に給与や報酬を支払う場合、源泉所得税を天引きして支払います。

その天引きした源泉所得税は原則として毎月、翌月10日までに納付します。

この期限までに納付できない場合に不納付加算税が課されます。

不納付加算税は納付すべき税額の10%相当額です。

税務署からの通知前に自主的に納付した場合には、納付すべき税額の5%に軽減されます。

重加算税とは

重加算税とは、帳簿の隠蔽などの悪質な不正がある場合に課されます。

不正事実として次のような項目があります。

・二重帳簿
・帳簿、原始記録、証ひょう書類の破棄又は隠匿
・帳簿書類の改ざん、帳簿書類への虚偽記載、相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成
・売上計上漏れ、棚卸資産の除外

重加算税は、過少申告加算税・不納付加算税に代えて35%、無申告加算税に代えて40%の税率で課されることになります。

マルサが何を調査してくるのか

マルサが令状を持ってきた時点で、ほぼ確実に脱税していると徹底的に調査したうえで来ているので、もし売り上げなどを隠していた場合は諦めるしかありません。

絶対に隠し通せないと思ってください。

マルサが事前調査の段階で調べてくる調査内容の優先順位があります。

1.売上の調査
2.外注費の調査
3.人件費の調査
4.その他経費の調査

の順に見てきます。

売上の調査

まずは売上を見てきます。

前年度と比べて大きく増減していないか。

特に【売上除外=所得隠し】をしていないかを重点的に調べてきます。

売上除外とは、売上があったけど帳簿に残さないでその金額分をこっそりどこかに隠しておくことです。

まずはこの売上除外、所得隠しを徹底的に調べてきます。

なぜかというと、調査員は公務員ですが彼ら自身のの評価基準に所得隠しの金額が大きいものを摘発した方が彼らの評価になるからです。

その評価内容によってボーナスが大きく変わってきたり、社内評価で昇進などに大きくかかわってきます。

限られた期間内に出来るだけ多くの金額を効率よく見つけるよう行動してきます。

所得隠しは重加算税も取れるので最初にここを重点的に調べてきます。

外注費の調査

売上に特に目立った所が見つからない場合は、この外注費を見てきます。

ここで良く見つかって摘発されるのが水増請求や架空取引などです。

マルサが調べて、わからないことはありません。

なんとか誤魔化していけるだろう。

と経営者は思って、外注費を上手く不正に増やしたりしていますが、これは本当によく見つかってニュースとかにも取り上げられています。

水増し請求は取引先と協力して、請求書を多めに書いてもらって一定の金額をキックバックしてもらいます。

もちろん協力してもらった取引先にも一定の謝礼金?のような形でお金を渡します。

架空取引とは、実際に存在しない取引先を相手に請求書を偽造して、お金を支払ったことにして、その金額を隠してしまう事です。

マルサが調査してきた時には100%ウラが取れている状態ですので、絶対にバレます

人件費の調査

こちらは外部の役員や協力者などに支払った形にしてキックバックしたり、存在しない人物に支払った形にして脱税してきます。

この人件費の水増なんかは100%バレるのわかりますよね。

支払われた方も税金の支払いがあるし、存在しない人になんて戸籍調べる等簡単にわかるようなものですが、たまにあるようです。

簡単に脱税できそうな項目ですが、一番バレやすそうと思ってしまいます。

細かい経費などの調査

最後に細かい経費などを調べてきます。

購入した商品が経費の対象になるのか。

飲食代金が適正なモノか、この旅費は業務に関連するものか。

等ですが、この項目は調査員の時間があった時にすることが多く優先的には見られることが少ないです。

不正は絶対にバレます 税理士に任せた方が安心して節税できます

どうあがいても国税局査察部【マルサ】から逃れられません。

現実にあるお金を、どう動かしても結局そのお金の流れが残るからです。

不正に一時的に税金を逃れても、あとで発覚したときに本来払う必要のない税金を支払う事になって、結局無駄に多く税金を支払う事になります。

そうならないために税理士さんに頼みましょう。

税理士の先生方も同じ人なので、性格的に合う合わないなど出てきます。

複数から選んで、自分に合った税理士さんに頼みましょう。

また、売上の申告以外にもいろいろな税制優遇を提案してくれるし、返済不要の融資制度など経営面のアドバイスも多くしてくれるので、依頼金額の多い少ないだけで選ぶのでなく、どれだけ信頼できるかなど多くの面で選んでいきましょう。